最近、仕事帰りに街を散歩することが多くなりました。
買ったばかりのコンデジで夜景を撮る楽しさを知ってしまったからです。
今日は、帰りがけに北鎌倉駅で途中下車してみることにしました。

駅の周囲はあまりにも静かで、明かりもほとんどない闇の世界です。
誰もいない駅が、闇の中に浮かんでいるようです。
小さな川に架かる、小さな橋の上に立って、何気なく暗闇に向けてシャッターを切りました。
15秒の開放...液晶画面に現れたのは、色鮮やかな木々たちでした。
それにしても...
昼間はたくさんの人が行き交う賑やかな街ですが、夜になるとほとんど人影を見ません。
「人はたくさん住んでいるはずなんだけど...。」
現代人の気配が深い闇の中に消えてしまうと、少ない街灯が照らし出すのは遠い過去の鎌倉の雰囲気。
もののふが集う都だった頃...。
円覚寺。
北条時宗が開いたこの寺は、境内を横須賀線が横切っています。
横須賀線は、軍用目的で敷設された路線です。
「軍事」という価値観は、時としてあまりの横暴を平気でやってのけてしまう...その証左です。
たしか、このあたりは小津安二郎の映画でも使われていたはず...。
夜の明かりに照らし出された光景は、この街の風景を構成する重要な一要素になっています。
時の流れは、人の歪みが生み出したものさえ、趣のある風景に同化させていきます。
さて、峠を越えて鎌倉市街へと入っていきます。
鶴岡八幡宮に着きました。
謀殺と戦の歴史である鎌倉時代の象徴。
平和な世の中では、洒落たライトアップで夜の街のアクセントにされてしまいました。
2代将軍の息子、公暁が源実朝を暗殺したのは、そこの「隠れ銀杏」の下なのだけど...
境内を閉めるとの館内アナウンスが流れたのは、夜9時ちょっと前。
大急ぎで撮り回りました。
真っ暗闇の蓮池は、感度400 f=2.8 15秒 で撮影。
暗闇から見事な緑の森が浮かび上がりました。
そして、若宮大路を歩いて鎌倉駅まで。
人とすれ違うことが、ホントに少なかった夜の散歩でした。